Googleは7月30日、Chromeのセキュリティチームが AI エージェントを本格投入した成果を公式ブログで公開した。目玉は、13年以上コードベースに潜んでいたサンドボックス脱出の脆弱性をAIが見つけ出したことだ。DeepMindとProject Zeroが組んだ「Big Sleep」と、専用に構築したGeminiベースのエージェントがV8エンジンやグラフィックススタックを走査し、侵害されたレンダラーがサンドボックスを欺いてローカルファイルを読ませる経路を掘り当てたという。

発見も修正も検証もAIが回す #
見つけるだけでなく、直したのもAIだ。修正エージェントが複数の候補パッチを提示し、批評エージェントが優劣を評価、専用のテスト作成エージェントがそれぞれにテストを書く。この体制でChrome 149・150の直近2リリースだけで1,072件のセキュリティバグを修正し、過去23回のリリース合計を上回ったという。
さらに週2回へのセキュリティ更新の試行や、ブラウザ再起動なしで適用できる「動的パッチ」の研究も進めている。
ハッカー視点: 防御が速くなれば攻撃も速くなる #
13年隠れていたバグが見つかったこと自体はもちろん朗報だが、見逃せないのは「探索→再現→重大度判定→パッチ候補生成」までをAIが一気通貫でこなす体制が実戦投入された点だ。攻撃側も同じ速度で脆弱性を探すAIエージェントを持てば、パッチ公開までのリードタイムそのものが攻防の主戦場になる。脆弱性発見エージェントの権限管理と、生成されたパッチが本当に安全かを検証するプロセスの透明性が、今後のブラウザセキュリティの信頼性を左右しそうだ。
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