「終了時に削除」が効かない #
Mac・iOS向け開発者のジェフ・ジョンソン氏が、Chrome 152.0.7977.83で奇妙な挙動を報告した。「すべてのウィンドウを閉じたときにデバイスに保存されたデータを削除する」設定を有効にしていても、Google検索を1回行っただけでgoogle.comのサイトデータが残存し、Chromeを完全終了して再起動した後も消えないというものだ。
検証は既定の検索エンジンをDuckDuckGoに変更し、Chromeへのサインインも無効化した状態で行われた。つまり「Googleにログインしているから」という言い訳は通用しない。サイトデータを一度ゼロバイトにリセットしてから検索を1回実行するだけで、Cookie・ローカルストレージ・セッションストレージを含むとみられるデータが1216KB残った。
ジョンソン氏は同種の不具合を2020年にも報告しており、当時Googleは自社サイトでのCookie削除不具合を認めて修正したと説明していた。約6年を経て似た挙動が再発した形で、氏は「意図的な動作というより単純なミス」としつつ、単体テストなど品質管理の強化を求めている。
これは「侵入」ではなく自社製ブラウザが自社サイトだけデータ削除の例外扱いになる不具合だが、影響は軽くない。Chromeはブラウザシェアの過半を握り、「終了時に削除」はトラッキング対策として広く使われる設定だからだ。設定を信じ切らず、定期的にDevToolsのApplicationタブで実データを確認する、プロファイル分離やコンテナ拡張で検索エンジンと認証セッションを切り離す、といった多層防御が現実的な対策になる。
自社プラットフォーム上で自社サービスだけ挙動が異なる問題は、単なるバグ修正の遅れでは済まず、プライバシー設定の実効性そのものへの疑念や、プラットフォーマーの自己優遇という論点にもつながりやすい。記事執筆時点でGoogleからの正式な対応表明はなく、次のアップデートでの修正有無が焦点になる。
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