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EdgeもManifest V2廃止へ、フル版uBlock Origin消滅の足音

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Microsoft が Edge ブラウザで、拡張機能の旧仕様「Manifest V2(MV2)」の段階的な無効化を開始した。2026年8月から Canary・Dev・Beta で先行し、年内に一般ユーザー向け Stable チャンネルでの移行を完了させる計画。法人管理端末は2027年に猶予される。Google が Chrome で先行した流れに Edge も追随した形だ。

インパクトが大きいのは、フル機能版の広告ブロッカー「uBlock Origin」がこの移行で事実上使えなくなる点だ。MV3 が求める「宣言的フィルタリング(declarativeNetRequest)」はルール数に上限があり、通信内容をリアルタイム解析して動的にブロック判断する従来方式を禁じている。開発元は軽量版「uBlock Origin Lite」への移行を案内するが、フィルタ精度は明確に低下する。Edge のアドオンストアに残る MV2 拡張は約58件まで絞られ、うち MV3 版が存在しないものも一部あるという。

広告ブロッカーは「個人用セキュリティ層」でもある #

セキュリティの観点で見過ごせないのは、広告ブロッカーが単なる快適機能ではなく、マルバタイジング(不正広告経由のドライブバイダウンロード)やフィッシング誘導オーバーレイ、トラッキング、既知の C2 ドメインへの通信を遮断する民間のフィルタリング層として機能してきた点だ。企業はプロキシや EDR で同等の防御を代替できるが、一般ユーザーは拡張機能のフィルタリストがほぼ唯一の盾になっているケースが多い。MV3 化でこの盾が薄くなれば、悪性広告経由の初期侵入や偽ログイン画面への誘導が通りやすくなる可能性がある。

項目MV2(旧)MV3(新)
フィルタ方式リアルタイム通信解析宣言的ルールのみ
ルール数実質無制限上限あり
動的な検知対応×

Chrome では2024年以降に同様の移行が進んでおり、フィルタリスト運用者コミュニティからは「回避の巧妙化に対応できない」との指摘が続いていた。ブラウザベンダ側は「拡張機能による過度な通信傍受・改変を防ぎ、プライバシーとパフォーマンスを守るため」と説明するが、結果として広告ネットワークやトラッカー側に有利なアーキテクチャになっているとの批判も根強い。

個人・組織それぞれの対策 #

個人ユーザーは MV3 対応の後継拡張(uBlock Origin Lite、AdGuard 等)へ早めに切り替え、実際のブロック率が下がっていないか定期的に確認したい。組織側は、拡張機能に依存しないネットワーク層でのフィルタリング(セキュアウェブゲートウェイ、DNS フィルタリング等)を補完策として見直す好機と捉えるべきだろう。ブラウザの拡張機能アーキテクチャは今後もセキュリティ研究者・広告業界・ベンダの綱引きが続く領域であり、動向を注視する必要がある。

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