Windows 11 PCに一部のLG製モニタを接続すると、ユーザーの同意なしにLG製アプリが自動でインストールされることが分かった。配布経路は米Microsoftの正規アップデート機構「Windows Update」で、ドライバ更新に紛れてLG独自の常駐アプリが送り込まれる仕組みだった。インストール時に確認画面は表示されず、ユーザーが気づいた時にはすでに常駐している。このアプリは起動後にセキュリティ大手McAfeeの広告を表示するなど、アドウェアに近い挙動を見せており、海外のPCユーザーコミュニティを中心に強い批判が広がっている。過去にもPCメーカーのプリインストール広告ソフトが問題視された例はあるが、今回は「周辺機器を挿しただけ」で無関係なPCに波及する点が新しい。LG側から現時点で公式な説明は出ていない。

ハッカー視点で見る問題の本質 #
Windows Updateは本来、Microsoftが署名・検証した重要な修正プログラムを配布する「信頼のインフラ」だ。OEMのドライバ自動配布枠を突いて広告収益目的のソフトを紛れ込ませる手口は、正規チャネルへの信頼を商業目的で消費するサプライチェーン的な問題と言える。今回は攻撃ではないが、「同意なしに何かが勝手に入り込む経路」が実在すると証明した点は重い。同じ仕組みが将来、より悪質なマルウェア配布に転用されるリスクも否定できない。ユーザーが「Windows Updateだから安全」と無条件に信じる心理を、ベンダーが商用目的で利用した構図は、サプライチェーン攻撃の初期侵入手口と本質的に変わらない。
対策 #
周辺機器を接続したら「オプションの更新プログラム」の内容を確認し、不要なドライバ同梱アプリのインストールは見送る。既に入っている場合は「アプリと機能」から手動アンインストールし、タスクマネージャーで常駐プロセスの有無も点検したい。組織のIT管理者は、グループポリシーでドライバの自動配布範囲を制限することも検討に値する。
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