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POLICY / 法令・ガイドライン 重要度 中 2026-09-01

OS年齢確認法、Linuxは適用除外に ― 米カリフォルニア州が修正可決

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AB 1856 ― OSに年齢確認を義務づける法律の中身 #

カリフォルニア州の「AB 1856」は、OSのセットアップ時にユーザーの年齢確認を事業者に義務づける法律だ。2026年3月に導入された当初案は、Windows・macOS・iOS・Androidに加え、Linuxディストリビューションのような GPL・MIT・BSD 系のオープンソースOSも対象に含んでいた。これに対し「単一の提供者が存在せず、ボランティアが分散開発するOSSに、年齢確認機能の実装をどう義務づけるのか」という批判が噴出し、5月に修正案が提出された。州議会は39対0でこの修正を可決、複製・再配布・改変を許すライセンスのソフトウェアを適用除外とした。知事の署名を経て2027年1月1日に施行予定。

なぜOSSだけ除外できたのか #

理由はガバナンス構造の違いにある。WindowsやiOSは単一企業が配布・アップデートを一元管理しており、法的な「義務の宛先」を特定できる。一方Debian や Fedora は分散したメンテナ集団が支えており、年齢確認機能を「実装させる」相手がそもそも存在しない。修正案はこの構造的な違いを正面から認めた形だ。

見落とされがちな一文

修正案には「法律で義務付けられている場合を除き年齢情報を収集してはならない」という条項も追加された。年齢確認そのものが新たな個人情報データベースを生み出すリスクへの目配りだ。

ハッカー視点で見る"抜け道"の意味 #

年齢確認義務は、OSベンダに生年月日や身分証データという機微な個人情報の保持を強制する。これは攻撃者にとって新たな標的データベースの誕生を意味する。年齢確認サービスの侵害は近年各国で相次いでおり、義務化はその攻撃対象を広げる副作用を伴う。皮肉なことに、今回の適用除外によって「年齢確認を強制されないOS」としてLinuxの相対的なプライバシー優位性が制度的に裏付けられた形になる。プライバシー志向のユーザーがLinuxへ流れる動機が、また一つ増えたと言えるだろう。

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